いろんなことをすっとばしたものの、
最初の1文を一通り説明しました。
説明が足りていないところはありますが、
これまでのまとめをしておきましょう。
名詞
辞書には通例、
見出し語、変化パターン、性
の順で載っています。
civitas -talis, f 国家
ラテン語の名詞には性が3種類あります。
辞書のfは通例、女性名詞を表します。
mは男性名詞、nは中性名詞です。
役割によって形が変化します(格変化)
見出しに載っているのは、「主格」というメインの形です。
「○○を××する」という文の○○の役の時は、「対格」という形に変えます。
Iaponia insulas permultas tenens.(日本は非常に多くの島々を持っている)
insulasが「島々を」という役割なので対格になっています。
形容詞
辞書には通例、
見出し語、変化パターン
の順で載っています。
permultus -a -um 非常に多くの
一緒に登場する名詞の性に合わせて、形容詞も形が変わります。
さらに、役割によって格変化します。
さっきの
Iaponia insulas permultas tenens.では、
対格のinsulasを修飾するpermultasも対格になっています。
通例、説明する語の後ろに付けることが多いように思います。
前置詞
inは後ろに「奪格」の語を伴って、「〜に」という意味になります。
in Asia Orientali(東アジアに)
propeは後ろに「対格」の語を伴って、「〜の近くに」という意味になります。
prope Sinas, Coream, Russiam(中国、朝鮮、ロシアの近くに)
動詞
辞書には通例、
一人称単数形、原形、(??)、過去分詞形
の順で載っています。
pono -ere posui positum 置く
estは英語のisと同じ、be動詞の三人称単数現在形です。
過去分詞形は「〜される」という意味で形容詞的に使われます。
現在分詞は動詞の語幹に-nsを付けて「〜している」という意味になります。
tene(tenereの語幹) + -ns → tenens
-que
単語の後ろにくっついて、「〜と…」「〜、また…」という意味になります。
Iaponia Coreaque(日本と朝鮮)
このような調子でこれからもラテン語を読んでいきたいと思います。